学習目標
- 元素の平均原子量を計算する。
キーポイント
- 元素は、その核の中に異なる数の中性子を持つことができます。 しかし、陽子の数は常に同じです。
- 元素の平均原子質量は、その元素の同位体の質量に地球上の天然存在量を乗じたものを合計して算出されます。
- 元素や化合物の質量計算を行う際には、必ず周期表に記載されている平均原子質量を使用してください。
用語集
- 自然存在量地球上に自然に存在する特定の同位体の存在量
- 平均原子量元素の同位体の質量を合計し、それぞれに地球上の自然存在量を乗じて計算した質量のこと。
- 質量数原子核に含まれる陽子と中性子の総数
元素の原子番号は、元素の正体を表すもので、原子1個の原子核に含まれる陽子の数を表しています。 例えば、最も軽い元素である水素は、原子核の中に必ず1個の陽子を持っています。
同位体
同じ元素の原子でも、原子核に含まれる中性子の数が異なる場合があります。 例えば、安定したヘリウム原子には、1個または2個の中性子が含まれていますが、どちらの原子も2個の陽子を持っています。 これらの異なるタイプのヘリウム原子は、質量(3または4原子質量単位)が異なり、同位体と呼ばれています。 同位体の場合、原子核の中の陽子と中性子の数の合計を質量数といいます。 これは、陽子と中性子の重さがそれぞれ1原子質量単位(amu)であることに由来する。 陽子と中性子の数を足して1amuをかければ、原子の質量が計算できます。 すべての元素は同位体の集合体として存在しています。 同位体」という言葉は、ギリシャ語の「isos」(「同じ」という意味)と「topes」(「場所」という意味)に由来しています。これは、元素が周期表の同じ場所を占めていても、素粒子の構造が異なる場合があるからです。
平均原子質量の計算
ある元素の平均原子質量は、その元素の同位体の質量に自然存在度(その元素の原子のうち、ある同位体の原子が占める割合を示す小数)を掛け合わせたものです。
平均原子質量 = f1M1 + f2M2 + … + fnMn ここで、fは同位体の自然存在度を表す分数、Mは同位体の質量数(重量)です。
元素の平均原子質量は、周期表の元素記号で確認できます。
- ヘリウムの場合、ヘリウム4の同位体100万個に対してヘリウム3の同位体が約1個存在するので、平均原子質量は4amu(4.
- 塩素は2つの主要な同位体からなり、1つは中性子が18個(天然の塩素原子の75.77%)、もう1つは中性子が20個(天然の塩素原子の24.23%)です。
平均質量を計算するには、まずパーセントを分数に変換(100で割る)します。 そして、質量の数値を計算します。 中性子が18個ある塩素の同位体は、存在率が0.7577で、質量数は35amuです。
塩素の平均原子質量 = (0.7577 ˶ˆ꒳ˆ˵) + (0.2423 ˶ˆ꒳ˆ˵) = 35.48 amu
別の例として、2つの同位体を持つホウ素(B)の原子質量を計算してみましょう。 B-10は自然界に19.9%存在し、B-11は80.1%存在しています。
ホウ素の平均原子質量 = (0.199
\cdot
10 amu) + (0.801
ฺ11 amu) = 10.80 amu
元素や化合物(元素の組み合わせ)の質量計算をするときは、必ず平均原子質量を使います。
http://en.wikipedia.org/wiki/Average_atomic_mass
Wikipedia
CC BY-SA 3.0.
http://en.wikipedia.org/wiki/Atomic_mass
Wikipedia
CC BY-SA 3.0.
http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=File:Stylised_Lithium_Atom.svg&page=1
Wikipedia
GNU FDL.