哺乳類の3つのナトリウム利尿ペプチド(NP)、A型ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)は、遺伝的には異なるが、構造的には類似している。 ヒトのANP、BNP、CNPはプレプロホルモンとして合成され、その後、N末端のシグナルペプチドがタンパク質分解により切断されてプロホルモンに分かれる。 ヒトのプレプロANPは151アミノ酸(AA)のペプチドであり、これが切断されて126AAのプロANPとなり、一方、ヒトのプレプロBNPは134AAのペプチドであり、これが切断されて108AAのプロBNPとなる。 プロANPとプロBNPは、心房心筋細胞の分泌顆粒に貯蔵され、分泌されると切断されてそれぞれANPとBNPになる。 プロANPからANPへの変換は、心臓の膜貫通型セリンプロテアーゼであるコリンによって行われる。 ヒトのANP(28-AAペプチド)とBNP(32-AAペプチド)は、心筋壁の伸展などの様々な生理的・病態的刺激に反応して心筋から放出される。 ヒトのプロCNPは103個のAA残基からなり、細胞内のエンドプロテアーゼであるfurinによって53-AAの成熟したCNPに加工される。 CNP-53は、主に脳、心臓、内皮細胞に存在し、さらに切断されてCNP-22になる可能性がある
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