現在使われているディンプル付きのゴルフボールよりも、滑らかなゴルフボールの方がより遠くまで飛ぶと思うでしょう。
しかし、それは間違いです。
そして、今日のゴルフコースで見られるへこんだボールのデザインの背後には、実は楽しい物理学があるのです。
滑らかなボールが空気中を飛んでいると想像してみましょう。
ボールが飛ぶと、前面が空気と接触します。空気は前面をスムーズに通過し、背面に向かってボールから分離します。
この分離により、ボールの後ろに「乱流後流域」が残り、ボールに抵抗が発生します。
しかし、理論上のボールにディンプルを追加すると、乱流後流域を最小限に抑えることができ、その結果、ボールにかかる抵抗を最小限に抑えることができます。
シニア サイエンティストの Tom Veilleux 氏と Top-Flite Golf Company の空力研究ディレクター Vince Simonds 氏は、Scientific American に次のように説明しています。
「ゴルフ ボールのディンプルは、ボールの表面に付着する空気の薄い乱流境界層を形成します。 これにより、スムーズに流れる空気がボールの表面に沿ってボールの裏側に少しずつ移動し、航跡の大きさが小さくなります。
加えて、ディンプルは揚力にも役立ちます。
滑らかなボールは、バックスピンによってボールの下側の空気圧が上側の空気圧よりも大きくなり、ボールに上向きの力がかかることで揚力が得られます。
しかし、「ボールのスピンはゴルフボールの揚力の約半分を占める」とVeilleux氏とSimonds氏は続けます。「残りの半分は、揚力を最適化するためのディンプルによってもたらされる」と述べています。”
いずれにしても、このすべてがどのように視覚的に見えるかを、以下の図で確認することができます。
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