SAN(Storage Area Network)の設定や構成を行う際、「LUN」という言葉に何度も遭遇することがあります。 幸いなことに、新規または再構成されたSANのコツコツした部分を実際に設定しない限り、LUNを扱う必要はあまりないはずです。
LUNとは
LUNは「Logical Unit Number」の略です。 これは、SCSI環境におけるデバイスの仮想アドレスです。 簡単に説明すると、SCSI RAIDデバイスを持っている場合、関連する各ボリュームには独自のLUNが割り当てられます。 このアドレスは、どのボリュームからデータを送ったり、読んだりするかをシステムに伝えます。
なぜLUNが必要なのか
前述のように、LUNはSCSI環境におけるアドレスであり、1つのシステムがより大きなネットワーク内のデータストア(通常はディスクパーティション)を見つけることを可能にします。 1つの物理ドライブに複数のLUNが存在し、すべてが異なるディスクパーティションを指していることもあります。 特定のLUNをターゲットにしてマスクすることで、SAN内でどのシステムをお互いに公開するかを決定することができます。 このレベルのコントロールにより、設備のニーズに合わせてSAN環境を形成することができます。
LUN の管理
LUNによって、システム アーキテクトは、SANファブリック上の1つまたは複数のサーバーやワークステーションに対して、デバイスやパーティションを選択的に公開することができます。 ワークステーションやサーバーがネットワーク上で見ることができるLUNを設定することで、データへのアクセスを制限したり、ファブリックのゾーン化されたエリアとそのパスが到達できるLUNに基づいて帯域パスを形成することができます。 これにより、冗長性のある接続パスや、他のパスよりも帯域幅の広いパスを設定することができます。 ファイバーチャネルSANシステムのようなSCSIベースの環境では、数百もの個別のLUNが関連付けられている場合があります。 ほとんどのSANソフトウェアには、ある程度のLUN管理機能が組み込まれており、ファブリック上でどのデバイスがお互いを見ることができるかを調整、改良することができます。
結論
LUN は、SAN システムを適切に展開するために必要な構造の不可欠な部分です。 適切にセットアップすることで、デバイスやストレージの大規模な環境全体のアクセスとパフォーマンスを制御することができます。 しかし、一度セットアップしてしまえば、ほとんどのユーザーはLUNの存在に気づくことはありませんし、LUNの操作方法がやや複雑であることを考えれば、それは悪いことではありません。